色目(いろめ)

中世以降に行なわれた衣服の色合せの汎称。これには表地に裏地の色を透かせて見せる合色目(あわせいろめ)、衣を着重ねることによってあらわす襲色目(かさねいろめ)などがあり、四季の草木花樹の名や自然の風物によるよび名がつけられた。紫や赤などの禁色(きんじき)以外は自由に配色をこらしたが、その取合せ方に教養を問われた。この王朝文化を第一の色彩文化の時代とするならば、江戸時代は第二の色彩文化の時代とよばれ、庶民文化のなかに歌舞伎役者や遊女の間から流行がおこり、粋、渋みの江戸情趣あふれる色彩文化が形成された。

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