草鞋(わらじ)

履き物の一種。ふつう、藁(わら)を編んでつくり、足をのせる台とかかとを受けとめる返し、足を結ぶひも、ひもを通す乳からなる。衛府の官人のわら靴である舌地(したじ。爪先<つめさき>に笹形の飾りを編み出したもので六葉沓<ろくようぐつ>ともいう)から発達したもので、雑色(ぞうしき)、舎人(とねり)、牛飼い、庶民など一般に身分の低い人々が履いた。また足にぴったりつくので旅行や働く際に靴の普及するまで用いられた。なお乳のないものを<ごんずわらじ>、前に爪掛けのあるものを<おそふき>などという。

草鞋(わらじ)

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