八掛(はっかけ)

女物の袷長着や綿入れなどの、裾や袖口の裏につける布地のこと。裾回しともいう。もとは上方語で、八掛の八は、衽、前身頃、後ろ身頃、衿先に左右二枚ずつ合計八枚に裁ったところからつけられた名称である。後に袖口にも同じ布を用いるようになったので、現在は十枚裁ちである。並幅で約三メートル八〇センチを使う。表地と調和した地質や色を選ぶことが大切である。

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