真綿紬(まわたつむぎ)

真綿は絹の一種で、蚕の繭を煮た物を引き伸ばして綿にした物である。室町時代に木綿の生産が始まる以前は、綿という言葉はこの真綿を指した。真綿紬の代表といえば結城紬。一反の反物には蚕の繭が4,000~5,000個も使われ、糸に緊張を与えないように人の手で丹精を込めて撚り上げて作られる。まさに、多くの生体と洗練されし技術の融合である。

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