紅型(びんがた)

型染の一つ。沖縄で生産される南国色豊かな、多彩で華麗な染物。紅型とは、紅色だけでなく、広く色彩一般を意味する。旧琉球王家の服制と関連して発達したものが、民俗染色物として一般に普及した。生地は、縮緬、綸子や平絹、紬などの絹織物のほか、綿布、麻布、芭蕉布などがある。染料には朱、丹、えんじ、黄土、墨、群青などの顔料のほか、琉球藍、福木、蘇芳などの植物染料が用いられる。文様は、中国の影響も見られるが、雪持ち笹、桜、梅、柳、あやめ、燕、蝶など。友禅染と類似するものが多い。しかし、その配列や色彩は南国特有のものである。藍一色で染めたものは、藍型という。

紅型(びんがた)

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