薄物(うすもの)

織物の名称。薄く織ったものの意味で、羅(ら)の総称。羅、紗(しゃ)、こめ(織り目を透かして米形を出した織物)、かとり(細い糸でかたく織った絹布)などこれに属する。羅は応仁の乱(1467~77)以後廃絶したが、第二次大戦後 … “薄物(うすもの)”の続きを読む

薄物仕立て(うすものじたて)

和装の、絽(ろ)、紗(しゃ)、上布(じょうふ)、レースなど、盛夏用の透ける布を仕立てる方法、および、その方法で仕立てたものをいう。基本の構成は普通のひとえ仕立てであるが、透けても見苦しいくないように、肩当てをごく小さくし … “薄物仕立て(うすものじたて)”の続きを読む

内揚げ(うちあげ)

のちのちの必要に備えて、あらかじめ裏で縫い込んでおく長着の縫込み分をいう。たとえば男物長着は対丈に仕上げるので、仕立て直しの際、汚れた裾を切り捨てることができるように、帯の下になる位置に、6~10センチ内揚げをする。また … “内揚げ(うちあげ)”の続きを読む

裏勝り(うらまさり)

表地よりも裏地に高価な生地を使ったり、派手な絵柄を施すこと。江戸時代中期、幕府が奢侈(しゃし)禁止令を度々発令し、武士・町人は贅沢や派手な着物を着ることが出来ずにいた。そこで表は質素に、しかし 「羽裏」 に豪華な絵柄を忍 … “裏勝り(うらまさり)”の続きを読む

打掛(うちかけ)

朝廷の武官の礼服(らいふく)や舞楽装束の袍(ほう)の上に用いる、無袖短身の貫頭衣。または近世上流階級女子の礼装表着で夏は用いない。小袖(間着)、掛け下帯、打掛の構成である。女房装束において、小袖の上に衣(きぬ)を重ねた場 … “打掛(うちかけ)”の続きを読む

鱗模様(うろこもよう)

文様の名称。三角形が交互に入れ替わって、互いに地と模様の部分を構成する、幾何的な模様である。重ね方で三つ鱗、五つ鱗などとよばれ、織物や染物の文様として古くから用いられてきた。厄年の女性が厄よけとして、鱗模様を身につける風 … “鱗模様(うろこもよう)”の続きを読む